イランでちょっと感じたこと

マントの長さが語るもの

イランに来て2ヶ月程、出かける時は足首まで長さのある黒のマントを着ていったのですが、公園で子供が私に話しかける時は、私を「ハジハヌゥン」と言っていました。サウジアラビアにあるマッケ(神様の家)に行った人が、「ハジハヌゥン(女性)」「ハジアガ(男性)」になると夫から聞いていて、義母も「ハジハヌゥン」と呼ばれているので、なんだか年寄りのイメージがあってそういう風に呼ばれるのは嫌だったのですが、ある日膝より少し上までの短いマントを着て公園に行ったら、今度は「ハジハヌゥン」と呼ばれることはなく、「ドクタレハヌゥン」と何人かの子供に言われました。帰ってから夫にこの言葉の違いを聞くと、「ハジハヌゥン」は結婚している人、「ドクタレハヌゥン」が結婚していない人の意味だという。


続いてマントの話

「マント」、日本でいうコートみたいなものですが、ある日、日本から持って来たコート(黒)を着て外に出たのですが、門を出てすぐに前から来る年配の女性が何か私に言っている。何を言っているか分からずそのまま通り過ぎました。そして公園に行って子供を遊ばせた後戻ったのですが、何がいけなかったのかずっと考えていました。「日本のコートとイランのマントの違い」、皆さん分かりますか?日本だとウエストを縛るためのベルトがついていますね?イランのマントは、ベルトついていないんです。そう、私はマントを着る意味を忘れていました。マントを着るのは女性が体の線を隠すためだったんですね。ウエストをベルトで締めたらマントの意味がなくなってしまいます。
その日以来、私はそのコートのベルトをはずして出かけることにしたのでした。


お酒の話

「お酒」、イランでは禁止ですが、飲めないというわけではありません。
「イラン人」=(イコール)「お酒を飲まない人」ではありません。
イランの男性もお酒の好きな人はもちろんいます。
イスラム教を信仰している人が飲まないだけですね。
イスラム革命の前はお酒がお店で売られていたり、お酒を飲むお店があったようですが、今ではそういったお店はなく、イスラム教でない外国人がお酒を売っているそうです。内緒で売っていますが、お酒があるのが見つかっても「イスラム教じゃないから。」と言い逃れができるのだそう。
ワインなんかは造っている家庭が多いようです。もちろん内緒でね!
ワイン、意外と簡単に作れるんです。後日ワインの造り方を載せたいと思います。
造る時は発酵時にかなり香りが出てしまうので、イランで造る方は気をつけて造りましょう。ワインの造り方


チャドルの不思議

「チャドル」、これは女性が体を隠す為の一枚の扇形の布です。
年配や既婚女性が身につけているのをよく見かける他、、礼拝をする時などに使われているようです。
つけ方は、真っ直ぐな方の真ん中を頭に置き曲線の方は下になります。そして顎の下で左右の布を中央に寄せて持ち、顔だけが出る形になります。私が初めてつけた時には、分からなくて上下を逆につけてしまいました。
チャドル・・・身につけると不思議と安心感があります。夫に言わせると「チャドルは女性の身体を守る為のもの」なのだそうです。
確かにチャドルは男性の視線から身体を守ってくれているようです。


「どこの人?」と聞かれたら・・・

イランにいると、良くこう聞かれます。イラン人である夫も、日本にいる時に「どこの国の人?」「なに人?」とか聞かれて、聞かれるのが嫌だったと言っていました。私は、そう聞かれることを嫌がる夫の気持ちが、日本にいる時にはよく分からなかったのですが、最近、私もやっとその気持ちが分かってきました。


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