透明人間

透明人間 [完訳版] (偕成社文庫)
透明人間 [完訳版] (偕成社文庫)
  透明人間 / 内容(「BOOK」データベースより)

雪どけのはじまった、冬のおわり、その風変わりな男は、アイピング村にあらわれた。あやしいいでたちで、実験道具とおぼしき荷物を大量にはこびこみ、いつも顔は包帯でぐるぐるまき。謎の男は、宿屋で数カ月の間、実験をしている様子だったが、やがて、こつぜんと消えてしまう!?『タイムマシン』『モロー博士の島』等で有名なSF小説の父H・G・ウェルズ。彼の作品の中でも特に小説としての完成度の高い作品。小学上級から。

  コメント

コミックばかり読んでいる中一の息子が、この文字ばかりの本を「面白い。」と言って熱心に読んでいます。漢字にはところどころ読み仮名が振られていて読みやすいです。

  もくじ

[1] なぞの男、あらわる

 二月のさむざむとした日、まだ明るいうちに、なぞの男がやってきた。つめたい風とふきつけるゆきをついて、ブランブルハーストえきからおかをこえて歩いてきたらしい。この年、最後さいごの大雪だった。男はぶあつい手袋てぶくろをはめた手に、小さな黒い旅行りょこうかばんをさげており、頭のてっぺんからつまさきまで、すっぽりとふくにつつまれていた。やわらかいフェルトぼうのつばに顔がかくれて、つやつや光るはなだけが見えていた。雪はかたむねにこびりつき、かばんにも白くつもっていた。男はよろよろと、まるで死人さながらに村の宿屋やどや、<駅馬車亭えきばしゃてい>にはいっていった。
 「火をたいてくれ。」 男は大声をあげた。「おねがいだ!あたたかい部屋へやをたのむ!」(P9より)
[2] テディ・ヘンフリーの感想かんそう

[3] たくさんのビン

[4] カス、なぞの男に会う

[5] 牧師館ぼくしかん泥棒どろぼう

[6] 頭のおかしくなった家具かぐ

[7] なぞの男の正体しょうたい

[8] 動く声

[9] トマス・マーベル氏

[10] マーベル氏、アイピング村にでかける

[11] <駅馬車亭えきばしゃてい>で

[12] 透明人間とうめいにんげん、あばれまくる

[13] マーベル氏、仕事しごとをやめたがる

[14] ポート・ストウ村にて

[15] げる男

[16] 酒場さかば<ゆかいなクリケット選手亭せんしゅてい>で

[17] ケンプ博士はかせをたずねた男

[18] 透明人間とうめいにんげんねむりにつく

[19] ある基本原理きほんげんり

[20] グレート・ポートランド通りの下宿げしゅく

[21] オックスフォード通りで

[22] デパートにはいる

[23] ドルリー・レーンで

[24] 失敗しっぱいした計画

[25] 透明人間狩とうめいにんげんが

[26] ウィクスティード殺人事件さつじんじけん

[27] ねらわれたケンプてい

[28] られた狩人かりゅうど

    エピローグ

    解説・科学者かがくしゃ発明はつめいの物語 三村美衣みむらみい

透明人間 [完訳版] (偕成社文庫)
透明人間 [完訳版] (偕成社文庫)


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